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She led to wide-scale bloodshed -第一部- 第2話

 さて、前回この物語の主人公レイが宮廷魔術師として選ばれた経緯をお話したわけであるが、いかがでしたかな?
 語る数が少なすぎて上手く個人個人の性格を掴めなかった方もおられると思う。だが安心してもらいたい。今回は前回より多くの登場機会があろう。

 今回から、その後彼女が場内でどのように溶け込んでいくか、はたまたどのように孤立していくか、を数話に渡って語らせてもらおう。
 彼女を一目見て恋に落ちる騎士。彼女を疎んじる騎士たち。
 彼らの判断がどう彼女に影響を与えていくか、を確認して行ってもらいたい。

 では、幕をあげよう。
 Knights were accoutered in armor for battle.
 This is the feast of the Blessed Virgin.










She led to wide-scale bloodshed -第一部- 第2話











 任命式の日から一夜明けた次の日。栄えあるザール帝国水の宮廷魔術師となったレイ=ミーヤは円卓の間に居た。彼女の前には「リング12」に所属する騎士全員が集まっていた。
 彼女は誰もが見たことのない奇妙な格好をしていた。全体的に黒で統一されていて、下は女としては珍しく、裾が足首まで伸びたパンツに黒い革靴、上はどうやら下と同じく見た事のない生地で出来たモノを着ていた。その生地は光が当たると少してかりが見えた。無論誰もが見た事のないものであったが、魔術師なのだから不思議で当たり前、という認識があり、誰も彼女に尋ねようとはしなかった。

 誰もが彼女の格好と、クラスSという実力の前に言葉を発する事が出来ないで居た。そんな中、騎士たちの不甲斐なさにしびれを切らした騎士団長バート=D=シュテッケンがレイに話しかけた。


「レイ殿。まずは騎士団全体を代表して礼を言っておこう。良くぞ陛下の無理を承知してくれた」

「いや、私にも私なりの理由があってこれを受けた。だから気にする事も不要であるし、まして礼など問題外だ。違いますか? 騎士団長殿」


 レイの歯に衣着せぬ物言いに不快感を態度に表す騎士たち。そんな中、レイの言葉に感心していた人物が居た。
 もうお分かりであろう、団長のことだ。
 団長はレイの言葉に顔には出さなかったものの、内心とても感心していた。この娘、人を見抜く力を備えているのだな、と。
 その事実に少し惚けていたが、すぐに正気を取り戻し、改めてレイに話しかけた。


「なるほど。レイ殿はまだ我々全員の事を把握している訳ではなさそうだ。まぁ、だからこうして皆に集まってもらった訳であるが」

「ですね。それは貴方方にとっても利点がある。そして、私にとっても利点がある。とても合理的だ。では私から行きましょうか?」


 腕を組みながら、納得した仕草でレイが言う。その仕草にも不快を表す騎士も多く居たが、団長はそんなことには構わず、それについて了承した。


「もう知っている方もおられるだろうが、私の名前はレイ=ミーヤ。生まれは――いや、私は数年前に記憶喪失にあってな、昔のことを何も思い出せないでいる。何故か水術に関しては得意だった。理由は私にもわからない。以上だ」


 そう言って目を伏せるレイ。
 しつこいようだが、彼女の態度にまたもや不快感をあらわにする騎士たち。彼らの動向を団長は目で牽制し、各騎士一人一人に自己紹介をさせるように促した。

 騎士らしく丁寧に自己紹介する者、レイに対して不快感を隠すことなく自己紹介する者。各自一人一人、紹介の仕方は違うものの、内容だけはちゃんとしている。その辺りは流石騎士だ、と言うところなのだろうか。

 そんな風に進めている内に、一際若い騎士にバトンが渡された。
 彼は少し緊張をしているのか、額が少し光っている。団長はそのことに気づいたが、話の腰を折るのもどうか、と思いそのまま紹介させることにした。


「わ、私の名前はブルー=C=ドレイフォードです。この中でおそらく唯一レイ様より若い、えっと、まだ未熟者ではありますが、どうぞよろしくお願いします。あぁ、それと私が得意な物は剣術です。それ意外に取り得などない詰まらぬ男ですが、よ、よろしくお願いします」


 ブルーのつたない――というよりも緊張でガチガチに固まった――自己紹介に、団長は呆れを隠すことなく、体全体で表した。
 レイはどう思ったのだろうか、と視線をレイに送ってみると、まるで興味がない、と言った感じに腕を組んで目を伏せて居た。
 それに気づくことなく、ブルーはつたない自己紹介を続けている。
 誰か止めてやれ、と思ったが、それは自分の役割であることを思い出し、自分が団長であると言う事実に溜息をつきそうになった。そして、こんなつまらない理由で団長を降りる時の事を仮定してみると、それはそれで更に溜息をつきたくなる状況であった。


「ドレイフォード。その辺りでいいだろう」

「そして――あ、え? あ、はい。了解致しました」


 団長の言葉にブルーは素直に引き下がった。まぁ、この男はここで引き下がらぬような男ではない。そんな男がアレほど動揺していたのだ。少し察してやってくれないであろうか。いや、無理な相談なのだろう、これは。


「それで一通り終わったようだな。では、私はこれから予定が詰まっているのでな、これで失礼させてもらう。では、団長殿。またお会いしよう」


 レイはそう言うと、団長に対して少し頭を下げた。その仕草が意外であったのか、団長は頷き返すことしかしなかった。
 それを確認すると、レイは踵を返し、円卓の間から出て行った。
 後に残された騎士たちは、しばらく何も言葉にすることができなかった。それは団長であっても同じだった。










 暗闇が広がっている。星の光がなければとても前など見えぬ程だ。
 この辺りは工場の煙のせいで、とても空気が澄んでいる、とは言えないものの、それでも多くの星が夜空に瞬いていた。そんな星々を眺めていると、本来の目的を忘れそうになる。
 今日でもう5日目だ。そろそろ何かあってもいい頃なのだが。しかし、言葉とは裏腹に辺りは静けさが広がっている。
 ――今日もはずれかな。
 そんな事を考えていると、近くで人が歩いている気配を感じ取れた。
 その気配に少し緊張を強める。そして自らの気配を感じ取られぬよう、世界と同化した。

 ここはザール帝国の都ライオットの町外れ。ここには昔滅びた宗教――ジューダス教の教会がある。それは随分前に用途を失ったせいか、数年前まで確認できた形はもはや見る影もなくなっていた。
 そんな事情があったせいか、この辺りは昼間でも人通りが全くといっていいほど無かった場所である。ならば、そのような場所にこの人物は何の用があるのか、そしてこの男は何者なのか。
 しかし、星の光はその人物の顔までは照らしてくれなかった。背格好からおそらく男であろう、と言う事だけはわかるのであるが。

 しばらくそのままの状態でその男を観察していた。すると男は急に横道に逸れ、何をするのかと思いきや、教会の中に入っていった。
 半ば予想通りだった私は、男の後を追うように教会の中に入ってみた。すると、そこは暗闇が完全に支配した場所だった。確かに男も入っていったはずなのだが、この暗闇では男の姿はおろか、何も確認することはできなかった。
 己の失態に心の中で舌打ちをすると、手探りで壁を探し、その壁に背中を預けた。迂闊に動くのは軽率であろう――そんな判断から、しばらく様子を見ることにした。









 半刻程だったろうか、その場所で様子を見たが、何も起こらず、ただただ時が流れていくばかりであった。
 無駄足だったか、と思う自分に少し苦笑すると、今日はこのまま教会を出て行くことにした。
 ――今日も失敗か。

 うっすらと見える木々を見ると、少し風が吹いているのか、葉が少し揺れていた。夜空を見上げると、先程と何も変わらぬ星々がそこにあった。

 ――今日はもう帰っても大丈夫だろう。
 そんな時だった。
 教会の中から男の叫び声が聞こえたのは。












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――あとがき――
 第2話にお付き合いいただきありがとうございました。
 今回はもう少し長めに書く予定だったのですが、丁度キリが良かったので、ここで締めさせていただきました。

 第一部はそんなに長い話ではないので、もう少しお付き合いいただければな、と思います。

 では、第3話でお会いしましょう。
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  1. 2005/06/04(土) 00:11:38|
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霧城昂

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