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Blue Moon 第1話

 それはまだ残暑の残る日に起こった出来事だった。


 最初に言っておくと、二学期のある日の事、3-G内で窃盗事件が起こった。
 そして、連日学園内のいたる所でその事件が起こった。
 その出来事に遺憾ながら、この俺高町恭也、そして二学期早々転校して来た男が巻き込まれる訳ではあるが、なんとも俺にとっては思い出したくない出来事ではある。


 何故思い出したくないのか?


 自分自身、窃盗にあったからか?

 否


 自分自身が犯人であったからか?

 断じて否


 そのような立派な理由がある訳ではない、ただ……































 とても俺にとってみっともない出来事だったからだ。














Blue Moon 第一話












 まだ授業前の賑やかな喧騒の中、自分の席に着いた所で月村忍が話しかけてきた。


「高町くん、おはよう」

「おはよう、月村。なんだか、今日は何時になく騒がしいな」

「うん、私も詳しくは知らないんだけど、何でも転校生が来るらしいよ」

「なるほど、それならばこんなに騒ぐのも無理はなかろう」

「お、流石の高町くんでも、転校生がどんな人が気になるんだ?」

「流石にな、こんな時期に転校してくる理由も気になるしな」

「そだねぇ……でもさ、その転校生、男か女かどっちなんだろうね」

「男でも女でも、俺の睡眠を妨げるようなヤツではない限り、どちらでもいい」

「またまたぁ、本当は可愛い女の子でも期待してるんじゃないの?」


 突然、月村は意地の悪い目つきになってそう言った。いくら俺が普段枯れているだ爺くさいだの言われているからと言って、健全な高校男児なのだ。確かに、嬉しいという気持ちを否定することはできないが、そのまま認めるのも悔しすぎる。
 少々、事実を婉曲してこう言った。


「ウチにいる者たちで手一杯だ」

「もうっ……相変わらず不健全なんだから」


 酷い言われようである。自業自得な訳ではあるが――そんな話をしているところに、赤星が話しかけてきた。


「おはよう、高町、月村さん」

「おはよう、赤星くん」

「おはよう」

「で、二人とも何の話で盛り上がってたんだ?」

「それがね、今日転校生が来るらしくて、高町くんが『可愛い女の子だったらいいな』って」


 半分想像はしていたがとんでもない事を言うヤツだ――半ば呆然としている俺に、嘘だと気づいた顔をして赤星が話しかけてくる。


「ほう、いい心がけじゃないか高町。お前はそれくらいの方が丁度いい」

「確かに、気になったことは認めるが、そういう事は一切思ってない」


 そう否定する俺になおも月村が突っかかってくる。


「またまたぁ、さっき気になるって言ったじゃない」

「確かに気になると言った事は認めるが、それはどのような人柄か、と気になっただけだ。男でも女でもどちらでもいい」

「まぁまぁ、高町落ち着け。月村さんも冗談で言ってるだけなんだから」

「まったく……」










「でも意外だな、高町がそういう事を気にするなんて」

「そんなに意外か?」

「そうだねぇ、高町くんはそういうのとは無縁な人に見えるからね」

「月村、それはどういう意味だ」


 そんなことを話している所に、チャイムの音が聞こえてきた。


「おっと、じゃあ高町、また後でな」

「うむ」



 各々が自分の席に着き始めた時、一時間目の現国の先生と見慣れぬ男子生徒が入ってきた。見た感じ、身長175前後だろうか、体つきは何かスポーツでもしているのか、中々がっしりとしている。つんつんと立たせている黒い髪が特徴であろうか。


「起立!礼……着席!」


 そんな風にその男子生徒を眺めていると、突然その男と目があった。そして、そいつは一瞬笑顔を向けてきた。
 中々、明るいヤツなのだろうか。


「よし、今日は転校生を紹介するぞ。ほら、挨拶」


 その男子生徒は、先生の言葉に手を上げ、笑顔で答えると大きな声で話し始めた。


「俺は、大阪の学校から転校してきた、安田。安田稔と言います。えっと、字は……」


 そう言いながら、男―――安田は、黒板に自分の字を書き始めた。


「よく間違える人がおるんやけど、俺の名前は実やなしに稔やから、そこんとこよろしく。
それで、呼び名やねんけど、できれば名前で読んでくれるとうれしいな。まぁ、あんまり無理はいわへんけど、ちょっと頭にとめてくれるだけでええねん。
後、趣味やねんけど、趣味はたくさんあって迷うな。
敢えて言うたら、音楽やな、そして読書。ゲームもやるで。
次は、特技やな。特技は向こうのガッコで軽音部に入っててんやんか。そして俺のパートはドラムっちゅう訳で、特技はドラム演奏やな。
3年のこの時期やから今更このガッコの軽音部に入る訳にはいかんけど、文化祭には出よう思てるから、音楽できるヤツはほんま仲良くしたってや。よろしくな。
それで、自己紹介はこれくらいやけど、何か質問ある人はどんどん質問してええで」


 転入生の陽気さに皆呆気に取られていたが、クラスの数人は正気をすぐに取り戻し、転校生への質問を投げかけた。


「安田くんは、どんな曲演奏してたの?」

「せやなぁ、基本的に洋楽のメタル全般やねんけど、基本的に王道メタルやな。
後、スラッシュメタルとかもやってたで。後勘違いされるんやけど、メタルやってるっていうと、デスメタル想像されんねんけど、俺はデスメタル嫌いやねん。せやからデスメタルはやってないで。
でもまぁ、こんなん言うてもわかる人にしかわからへんな。あ、でもJ-Rockとかよくやってたで」

「安田くんの好きなタイプは?今、彼女いるの?」

「あぁ……痛いところ突かれたなぁ。今、彼女おらへんねん。だから募集中。
それでタイプは、カッコいい女性やな。仕事がバリバリできる才女って感じの」


 転校生の言葉にクラス全体が沸き始める。どうやら俺と正反対のタイプらしい。そんなことを思っていると隣の月村が話しかけてきた。


「中々面白い人だね。高町くんとは正反対の意味で友達にしたいタイプかな」

「それはどういう意味だ」


 自分でも思っていた事だが、認めてしまうのも悔しいのでこう反論した。どうやら、今日は月村には勝てない日らしい。
 すると、先生が教科書を手で叩いて話始めた。


「よし、そろそろ授業始めるぞ。安田は窓際の一番後ろの席が開いてるから、そこに座ってくれ」

「わかりました」


 転校生がこちらの方に向かってくる。
 窓際の一番後ろと言うことは……月村の後ろの席か。そして、転校生がすぐ近くまで来た時、月村が彼に話しかけた。


「安田くん、よろしくね。私、月村忍」

「月村さんか、よろしくな」


 転校生はそういうと自分の席につき、授業の用意をし始めた。




 今思えば、この時に安田に話しかけていれば、また別の結果があったのだろうか。だが、時すでに遅し。過去は人の手では変える事ができないのだから。



 だがしかし、転校生が安田みたいな人物だったから後々こう考えさせられたのだろうか――逆に言えば、安田のおかげで今の俺があるという事でもある。
 そう考えると、人生何があるかわからん。
 あわよくば、皆に平等に平和な未来が訪れんことを。
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  1. 2005/05/18(水) 03:15:53|
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霧城昂

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