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Blue Moon 第3話

「いらっしゃいませ~って恭也。どうしたの?」


 店に入ると、我が翠屋のチーフウェイトレス―――フィアッセが俺に話しかけてきた。


「あぁ、今日はかーさんに頼まれてな。手伝いに来たんだ」

「ありがと~♪ん、それじゃ着替えてフロアお願いできるかな」

「ん、了解した」


 裏に入ると、俺の姿に気づいたかーさんが話しかけてきた。


「あ、恭也ー」

「あぁ、今から着替えて、すぐフロア入るから」

「ありがと~、これで少し楽になるわ。頼りにしてるわよ」

「ん、任された」


 着替えてすぐフロアに戻ると、先ほどよりも更に客が増えてきた。下校中の学生たちの集まるピーク時がくる頃だろう。
 俺は少し気合を入れると、今入ってきた客相手に接客を始めた。










Blue Moon 第3話










 しばらく、フロアの仕事に専念していると、ピークが過ぎたのか、客の数がまばらになってきた。
 そろそろ上がろうか、と思っているところに客がやってきた。


「いらっしゃいませ……っと、月村か。それに安田も」

「ダメだよ、高町くん。喫茶店のウェイターなら笑顔の一つも出さないと」

「まぁまぁ、高町も精一杯頑張ってんねんからええやろ」

「安田くんは甘いなぁ~。友人たるもの、もう少し厳しくいかないとダメだよ」


 ふと気がついた。
 教室での月村のあの曖昧な返事は再び会う事がわかっていた為の言葉だという事に。
予め言っておいてくれればいいものを――まぁ、その辺りが月村らしいといえばらしいのだが。


「すまないな。じゃあ、二人とも。窓際のあの席でいいか」

「うん、いいよ」

「すまんのぉ。忙しいのに何や邪魔したみたいな感じで」

「いや、構わん。オーダーは、どうする?」

「とりあえず私はアイスティーで」

「せやのぉ、レーコもええけど……気分的にホットって気分やから、ホットお願い」

「ん、了解した」


 聞きなれない言葉を耳にしたが、気にしない事にして二人のオーダーを入れに戻った。するとそこにフィアッセいて、彼女が言うにはそろそろ休憩しろとの店長からのお達しらしい。


「いいのか?確かに客は減ってきたが」

「いいのいいの。丁度忍も来たんだから、ゆっくりしたらどう?」

「そうだな、じゃあすまないが。二人のオーダーと俺の分のアイスティーをよろしく」

「りょーかい♪」


 エプロンを取って、月村のいる席に向かった。すると月村より先に安田が俺の姿に気がついた。


「お、高町休憩なんか?」

「あぁ、母から言われてな。仕方なく休憩を取ったところだ」

「お疲れ、高町君。しかし、桃子さん流石」


 何が流石なのかはわからんが、月村が納得してるのならそれはそれでいいだろう。
 俺は聞き流すことにした。


「しかし、家が自営業やと大変やな」

「いや、そうでもない。バイトさんも結構いるし、今日はたまたま数が少なかっただけだ」

「そなんだ。でも、ここのウェイトレスって憧れるなー。私もここでバイトしてみようかな」

「忍なら、何時でも歓迎だよ♪」

「あ、フィアッセさん」


 話し込んでいると、そこにフィアッセがオーダーを持ってやってきた。


「多分、桃子もそういうと思うよ」

「そっかー、まじめに考えて見ようかな」


 月村が遠い目をしたところで、フィアッセがオーダーをそろぞれに渡した。


「はい、恭也」

「ん、すまない」

「はい、忍」

「あ、あぁ、ありがとうございます」

「はい、どうぞ」

「あ、おおきにッス」


 オーダーを全員に手渡したところで、フィアッセが俺に話しかけてきた。


「で、この子は恭也たちの新しいお友達?」

「あぁ、今日転校してきた安田だ」

「へぇ…安田くん?」

「あ、はいッス」

「下の名前は?」

「み、稔です。安田……稔」


 珍しく安田が慌てながらフィアッセに自己紹介をしている。それに気づいた月村の目が怪しく光った。


「へぇ、そうなんだ♪」

「おい、月村。何勘違いしてんねん。今のは外人さんやったから、ちょっと慌てただけや!」

「はいはい」

「おっまえ、全く信じてへんやろ~!」

「ふふふ♪」


 二人の会話を聞いて何時ものやさしい笑顔になるフィアッセ。


「ふふ♪忍も稔も仲良しさんだ♪」

「フィ、フィアッセさん!違いますよ!」

「そですよ、俺はともかく月村に悪いッスよ」

「ふふ♪ごめんね、忍♪じゃ、これお詫びの印と言うことで」


 フィアッセはそういうと、シュークリームを三つ取り出し、俺らの前に一つずつ置いた


「フィアッセさん、いいんですか?」

「いいのいいの。桃子から頼まれたヤツだから。じゃ、ゆっくりしてってね♪」


 再び優しい顔をして、フィアッセが戻っていった。


「じゃあ、遠慮なく頂こうかな」

「それはいいんだが……俺は甘いモノは苦手だというのに」

「恭也の分はあたしが食べたげるよ」

「すまん」


 嬉しそうな顔をしながら月村がシュークリームを食べている。
 そんな時、安田がフィアッセの働く姿を見ながらこう言った。


「でもなぁ。やっぱり大変やで、接客業は」

「そうなの?」

「あぁ、俺も昔ファミレスでバイトしてたから知ってんねんけどな」

「へぇ、どんな感じだったの?」

「せやなぁ……」

「うんうん」

「丁度1年くらい前のことやねんけどな……」










 そん時は丁度夏の厳しい頃やったなぁ。ワシは主にキッチン担当やってんけどな。中華専門のファミレスだけあって、キッチン内の気温が常時40度くらいあってんやんか。そん時がほんま凄かった。


「炒飯2、特製ラーメン3、餃子3!」

「はいはい、了解了解」


 すっごい暑くてな。いや、むしろ熱いやな。やっぱ倒れる人間もたくさんおった訳や。キッチンワシ一人と店長がやってて、フロアが二人やってん。


「店長!ラーメン3お願いッス。俺、炒飯餃子やりますんで」

「了解!」


 な?凄いやろ?
 炒飯2人前と餃子3人前を一人でやっててんで?ほんまきつかった。


「安田さ~ん!」

「ん?オーダーか?」

「違いますよ、もう一人倒れました!」

「ほんまかいな!もう店長入れて3人しかおらへんやんけ」


 3人しかおらんってのはな、現在のバイトの全部の人数や。今日だけやないで?凄いやろこの状況。
 そしてその翌日や、一番凄いのは。


「おはようございます、店長」

「あぁ、おはよう」

「アレ?あいつまだ来てないんすか?」

「あぁ、昨日の帰り倒れたらしい。それで今入院中」

「はぁ?じゃあ、今日一日二人でまわさないといけないんスか?」

「そういう事だね」

「なんで、別の店からヘルプ呼ばないんすか!」

「呼べるもんならすでに呼んでるよ。この時期どこもいっぱいいっぱいでねぇ……」


 ほんま、担当もクソもない。作って持っていって、作って持っていって。愛想なんて振りまいてる余裕もなかったわ。
 それでな、ランチタイムん時やったな。オーダーを持っていった帰りや。
 キッチン戻ってきたら……


「次々次々、ん?うを!店長!」

「オーダーお願いしまーす!店長お願いします店長!!」










「……てな感じや。ちゃんと、その後一人でディナータイムも乗り切ったからのぉ、我ながら凄い思たわ」

「そ、それは大変だったな……」

「後な、こんな話もあんで」










「この炒飯作ったん、どこの誰やねん!髪の毛入っとるやないか。作った奴呼んでこいや、こら!」


 まぁ、こんな感じにな。大阪やったら、おっさんがすぐキレよんねん、これが。そん時、炒飯担当ワシやったからワシが呼び出されてん。
 そしたら……


「なんや、お前か!この炒飯作っ……!」


 そしたらワシ見て絶句しくさってのぉ。なんでか教えたろか?ワシ、そん時坊主やってん、坊主。おっさん、あせってのぉ。


「如何しましたでしょうか?」

「あ……ん……え、お、お前なぁ!こん中髪の毛入っとったぞ!どうすんねんこれ!」

「はぁ……」










「どや」

「わはははは!や、安田くんおなか痛い……あは、あははは!」


 月村がお腹を抱えて笑い転げている。


「月村……それ以上は安田に失礼だぞ」

「だって、だって」

「いや、ええねん高町。むしろ、笑ってもらわんと困るわ。その為に言うてんから」

「そ、そうか」

「あはははは!!」










 当然、その後フィアッセから怒られた訳だが、それはまた別の話という事で……
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  1. 2005/05/18(水) 03:29:52|
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